まだ発生しない台風1号

今年はまだ台風1号が発生していません。

気象庁のベストトラックデータを使って,1951年以降の台風1号の発生日を遅い順に並べてみました(上位20位まで)。

1998/07/09 15時
1973/07/02 03時
1983/06/25 15時
1952/06/10 03時
1984/06/09 15時
1964/05/15 15時
2001/05/11 09時
2006/05/09 21時
2000/05/07 09時
1995/04/29 09時
1963/04/27 03時
1960/04/24 09時
1999/04/23 21時 ←今年は今のところこのあたり
2008/04/15 15時
1997/04/13 09時
1966/04/08 15時
1968/04/07 15時
1980/04/05 21時
2004/04/05 09時
1994/04/01 09時
2007/04/01 09時

なお,日時はJSTに変換してあります。

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まだ発生しない台風1号

今年はまだ台風1号が発生していません。

気象庁のベストトラックデータを使って,1951年以降の台風1号の発生日を遅い順に並べてみました(上位20位まで)。

1998/07/09 15時
1973/07/02 03時
1983/06/25 15時
1952/06/10 03時
1984/06/09 15時
1964/05/15 15時
2001/05/11 09時
2006/05/09 21時
2000/05/07 09時
1995/04/29 09時
1963/04/27 03時
1960/04/24 09時
1999/04/23 21時 ←今年は今のところこのあたり
2008/04/15 15時
1997/04/13 09時
1966/04/08 15時
1968/04/07 15時
1980/04/05 21時
2004/04/05 09時
1994/04/01 09時
2007/04/01 09時

なお,日時はJSTに変換してあります。

国技館,旋風のため倒壊(1919年)

1919年4月20日08時すぎ,再建工事中の国技館の鉄骨が倒壊し,死者1人,負傷者10数人を出しました。

当時11~13m/sの風が吹いており,はじめは旋風が原因と思われていましたが,調査の結果工事の手順の誤りが原因と判明したようです。

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東京で積雪2cm(1969年)

1969年4月17日,本州の南海上を進む低気圧に千島付近に中心をもつ高気圧から北東の冷たい気流が流れ込み,関東甲信地方に季節はずれの雪が降りました。積雪は日光41cm,河口湖38cm,軽井沢33cm,松本17cm,前橋9cmなどのほか,横浜で4cm,東京でも2cmが観測されました。これはともに積雪の最晩記録です。

この日,総評・中立労連などが組織した春闘共闘委員会が設定した第三次統一ストが約300万人参加して決行されました。しかし,交通関係のストは通勤ラッシュ前の2,3時間の規模だったため,ストによる交通の混乱はほとんどありませんでした。

それよりも雪。国鉄=JRが雪の影響を真っ先に受けるのは今も昔も変わりませんが,東急東横線のパンタグラフに雪が凍りつき,停電のおそれがあるため2時間にわたって急行電車の運転を取り止めたほか,ふだんは雪に強いはずの地下鉄丸ノ内線が茗荷谷駅構内の雪によるポイント故障のため40分動かなくなるなど,季節はずれの雪の影響はかなり大きいものでした。

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東京で積雪2cm(1969年)

1969年4月17日,本州の南海上を進む低気圧に千島付近に中心をもつ高気圧から北東の冷たい気流が流れ込み,関東甲信地方に季節はずれの雪が降りました。積雪は日光41cm,河口湖38cm,軽井沢33cm,松本17cm,前橋9cmなどのほか,横浜で4cm,東京でも2cmが観測されました。これはともに積雪の最晩記録です。

この日,総評・中立労連などが組織した春闘共闘委員会が設定した第三次統一ストが約300万人参加して決行されました。しかし,交通関係のストは通勤ラッシュ前の2,3時間の規模だったため,ストによる交通の混乱はほとんどありませんでした。

それよりも雪。国鉄=JRが雪の影響を真っ先に受けるのは今も昔も変わりませんが,東急東横線のパンタグラフに雪が凍りつき,停電のおそれがあるため2時間にわたって急行電車の運転を取り止めたほか,ふだんは雪に強いはずの地下鉄丸ノ内線が茗荷谷駅構内の雪によるポイント故障のため40分動かなくなるなど,季節はずれの雪の影響はかなり大きいものでした。

史上最も早い台風の上陸(1917年)

「気象要覧」(1917年4月)より:

四月十三日ヨリ十七日ニ至ル颱風 此颱風ハ十三日石垣島ノ南方海上ニ顯レ,北東ニ進ミテ東海ニ入リ,十五日對馬海峽ヲ經由シ,十六日日本海ヲ通過シテ北海道ヲ横斷シ,十七日オホツク海ニ去ル,・・・・

同じく「気象要覧」(1917年4月)より:

四月十四日ヨリ十七日ニ至ル颱風 十四日沖繩島ノ東方海上ニ顯レタル颱風ハ北北東ニ進行シ,十六日遠州灘ニ到リテ北東ニ轉向シ,遂ニ房總半島ヲ横斷シ,十七日太平洋中ニ入ル,・・・・

というわけで,1917年4月16日,台風が日本に上陸しました。これは観測史上最も早い上陸です。しかも記録上は同じ日に2つ上陸したことになっています。

もっとも,今の基準で考えれば,両“颱風”とも温帯低気圧だった可能性が高いと思われます。

「気象要覧」にはこの2つの“颱風”による被害はとくに記述されていません。新聞を見てみると,16日付東京朝日新聞に次のような記事がありました。

●づぶ濡のお花見

  上野飛鳥山名残りの賑ひ

    ◇彰義隊の前で慘めな稚兒行列

    ◇雨にも怯まず大變な假裝行列

昨日の日曜は職人達の休日とかちあひ花もまたこの日を外しては來年まで見られぬといふ上野飛鳥山の名殘りのお花見は如何にと朝來生憎にも降り出した春雨を衝いて・・・

なお,この年は4月28日にこの月3つめの“颱風”が上陸しています。

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史上最も早い台風の上陸(1917年)

「気象要覧」(1917年4月)より:

四月十三日ヨリ十七日ニ至ル颱風 此颱風ハ十三日石垣島ノ南方海上ニ顯レ,北東ニ進ミテ東海ニ入リ,十五日對馬海峽ヲ經由シ,十六日日本海ヲ通過シテ北海道ヲ横斷シ,十七日オホツク海ニ去ル,・・・・

同じく「気象要覧」(1917年4月)より:

四月十四日ヨリ十七日ニ至ル颱風 十四日沖繩島ノ東方海上ニ顯レタル颱風ハ北北東ニ進行シ,十六日遠州灘ニ到リテ北東ニ轉向シ,遂ニ房總半島ヲ横斷シ,十七日太平洋中ニ入ル,・・・・

というわけで,1917年4月16日,台風が日本に上陸しました。これは観測史上最も早い上陸です。しかも記録上は同じ日に2つ上陸したことになっています。

もっとも,今の基準で考えれば,両“颱風”とも温帯低気圧だった可能性が高いと思われます。

「気象要覧」にはこの2つの“颱風”による被害はとくに記述されていません。新聞を見てみると,16日付東京朝日新聞に次のような記事がありました。

●づぶ濡のお花見
  上野飛鳥山名残りの賑ひ

    ◇彰義隊の前で慘めな稚兒行列
    ◇雨にも怯まず大變な假裝行列

昨日の日曜は職人達の休日とかちあひ花もまたこの日を外しては來年まで見られぬといふ上野飛鳥山の名殘りのお花見は如何にと朝來生憎にも降り出した春雨を衝いて・・・

なお,この年は4月28日にこの月3つめの“颱風”が上陸しています。

東京でさくらの満開を観測

昨日の発表ですが……。

本日4月2日、東京でさくら(ソメイヨシノ)の満開を観測し
ました。
これは、平年(4月5日)より3日早く、昨年(3月27日)
より6日遅い満開です。

開花発表が3月21日でしたから,開花から満開までの期間は12日間ということになります。

東京管区気象台の発表資料によると,この期間が長いベスト3は次のようになっています。

1位 1966年 16日
2位 1989年 14日
3位 1987年 13日

ただし,気象庁天気相談所の資料によると,1937年に3月26日開花,4月15日満開という記録があります。現在とは記録の取りかたが違ったようです。

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こたつで迎えた“夏時刻”(1949年)

1949年4月3日,前年からはじまった夏時間の2年目がスタートしました。

4日付朝日新聞より――:

冬オーバーで花見の宴

こたつで迎えた“夏時刻”

北海道では雪まで降った

きのう三日の日曜から幕をあけたサマータイムは,名にそむいてとんでもない寒さ北は北海道から南は九州まで寒くて眠い一日だった――札幌では零下六度

4日付毎日新聞より――:

三日の第一日曜はサマータイムであけた。上るはずの水銀柱が低気圧のいたずらでぐーんと下り,富士山に雪が降る, 帯広は零下九度平年より六,七度低い九州はお日様が出たのが朝七時,東京は平年より二度三分低い三度六分, 咲きそめた上野の桜もつぼみを閉じるという冬姿の夏時間初日だった。

こんなこともあり,夏時間は不評で,1951年を最後に廃止されました。導入してはならんといういい教訓でしょう(笑)

次の表は,いくつかの地点における今年の夏至の日(6月21日)における日の出・日の入りの時刻と昼の長さです(国立天文台HPより)。

地名 日の出 日の入り 昼の長さ
根室 03:37 19:02 15:25
札幌 03:55 19:18 15:23
東京 04:25 19:00 14:35
鹿児島 05:13 19:26 14:13
那覇 05:37 19:25 13:48

昼の長さだけを考えれば,北にある北海道では導入するとウレシイことになりそうです。しかし,1時間では効果がうすく,2時間くらい早める必要があります。

東京では,通勤時間を考えると,あまりウレシイことにはなりそうもありません。涼しい朝のうちに仕事をはじめられる……という話もありますが,1時間で何℃違うのか,考えてからいってほしいものです。それに,この理屈どおりだとすると,まだ暑いうちに帰宅することになり,家での冷房の使用量が増えるのではないでしょうか。

九州・沖縄では夏至前後の1~2か月くらいはウレシイことになるかもしれません。しかし,その代償として,表からではわかりませんが,夏至前後の1~2か月を除き,朝の暗いうちに通学・出勤するハメになります。夏休みも,薄暗い中で「ラジオ体操第一,よ~い!! ♪チャンチャーラチャンチャンチャンチャン……」となるでしょう。

というわけで,かなりおおざっぱなデータではありますが,日本では導入してもウレシイことにはなりそうもないということがわかるでしょう。

あと,忘れてはいけないのは,日本の現状の労働慣習のまま夏時間を導入しようものなら,出勤が1時間早くなり,退社は今と変わらない……というような事態になることはミエミエだということです。

サマータイムは省エネになるという試算もあるようですが,私が以前見た試算では,仮定の上に仮定を重ねても0.1%程度の“節約”にしかならず,ふつうはこれを誤差といいます。一方で最近では↓のような研究もあります。

夏時間を採用するとエネルギー消費量は逆に増える、米経済学者 – Technobahn

夏季に時間を早める夏時間(Daylight Saving Time)は欧米では省エネにつながるとして制度化されているが、夏時間を採用しても期待した程、省エネにはつながらないばかりか、却ってエネルギー消費量を増やしてしまうという事実が、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校のマシュー・コチェン(Matthew Kotchen)教授を中心とする研究グループが米経済学会の会合で発表した研究成果によって明らかとなった。

ところで,日の出(日出),日の入り(日入),昼,夜って何なんでしょうか。

まず,“日出”と“日入”は,「明治三十五年文部省告示第百六十五号」で

太陽面最上点ノ地平線ニ見ユル時刻ヲ以テ日出入時刻ト定ム

と定められています。常識的には日出から日入までが昼,日入から日出までが夜ですが,私が調べた限りでは法律的にはとくに定められてはいないようです。

“日出”は,「刑事訴訟法」第116条に登場します。

日出前,日没後には,令状に夜間でも執行することができる旨の記載がなければ,差押状又は捜索状の執行のため,人の住居又は人の看守する邸宅,建造物若しくは船舶内に入ることはできない。

2 日没前に差押状又は捜索状の執行に着手したときは,日没後でも,その処分を継続することができる。

ここで使われている“日没”は“日入”と同じなのでしょうか? また“夜間”とはいったいいつのことなのでしょうか? アイマイさがある表現です。

“日出”は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風俗営業法)第28条第4項でも,“深夜”を定義するために次のように使われています。

都道府県は,……(中略)……深夜(午前零時から日出時までの時間をいう。以下同じ。)における営業時間を制限することができる。

太陽が昇るまでは“深夜”なわけですね。

太陽が沈んだあとや太陽が昇る前の空の明るい状態が,“薄明”です。通常,太陽が地平線下何度にあるかによって次のように分けられています。

6度以内 常用薄明または市民薄明 通常の活動ができる
12度以内 航海薄明 海で水平線が見える
18度以内 天文薄明 天文観測に適さない

どうでもいいですが,風俗営業法上では“明るい深夜”という状態が存在します。

太陽が沈まないか,薄明のまま日の出を迎えるのが“白夜”です。白夜の反対が“極夜”です。気象関係者は極夜渦とか極夜ジェットとかいった用語でそれなりになじみがあるのですが,一般にはあまり使われていないようです。

白夜が国内で知られるようになったのは,1952年のヘルシンキ五輪がきっかけだったという話もあります。一方で,白夜を有名にした「知床旅情」という歌で誤用されているのは有名な話です。はるかクナシリに白夜はありません。

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こたつで迎えた“夏時刻”(1949年)

1949年4月3日,前年からはじまった夏時間の2年目がスタートしました。

4日付朝日新聞より――:

冬オーバーで花見の宴
こたつで迎えた“夏時刻”
北海道では雪まで降った

きのう三日の日曜から幕をあけたサマータイムは,名にそむいてとんでもない寒さ北は北海道から南は九州まで寒くて眠い一日だった――札幌では零下六度

4日付毎日新聞より――:

三日の第一日曜はサマータイムであけた。上るはずの水銀柱が低気圧のいたずらでぐーんと下り,富士山に雪が降る, 帯広は零下九度平年より六,七度低い九州はお日様が出たのが朝七時,東京は平年より二度三分低い三度六分, 咲きそめた上野の桜もつぼみを閉じるという冬姿の夏時間初日だった。

こんなこともあり,夏時間は不評で,1951年を最後に廃止されました。導入してはならんといういい教訓でしょう(笑)

次の表は,いくつかの地点における今年の夏至の日(6月21日)における日の出・日の入りの時刻と昼の長さです(国立天文台HPより)。

地名 日の出 日の入り 昼の長さ
根室 03:37 19:02 15:25
札幌 03:55 19:18 15:23
東京 04:25 19:00 14:35
鹿児島 05:13 19:26 14:13
那覇 05:37 19:25 13:48

昼の長さだけを考えれば,北にある北海道では導入するとウレシイことになりそうです。しかし,1時間では効果がうすく,2時間くらい早める必要があります。

東京では,通勤時間を考えると,あまりウレシイことにはなりそうもありません。涼しい朝のうちに仕事をはじめられる……という話もありますが,1時間で何℃違うのか,考えてからいってほしいものです。それに,この理屈どおりだとすると,まだ暑いうちに帰宅することになり,家での冷房の使用量が増えるのではないでしょうか。

九州・沖縄では夏至前後の1〜2か月くらいはウレシイことになるかもしれません。しかし,その代償として,表からではわかりませんが,夏至前後の1〜2か月を除き,朝の暗いうちに通学・出勤するハメになります。夏休みも,薄暗い中で「ラジオ体操第一,よ〜い!! ♪チャンチャーラチャンチャンチャンチャン……」となるでしょう。

というわけで,かなりおおざっぱなデータではありますが,日本では導入してもウレシイことにはなりそうもないということがわかるでしょう。

あと,忘れてはいけないのは,日本の現状の労働慣習のまま夏時間を導入しようものなら,出勤が1時間早くなり,退社は今と変わらない……というような事態になることはミエミエだということです。

サマータイムは省エネになるという試算もあるようですが,私が以前見た試算では,仮定の上に仮定を重ねても0.1%程度の“節約”にしかならず,ふつうはこれを誤差といいます。一方で最近では↓のような研究もあります。

夏時間を採用するとエネルギー消費量は逆に増える、米経済学者 – Technobahn

夏季に時間を早める夏時間(Daylight Saving Time)は欧米では省エネにつながるとして制度化されているが、夏時間を採用しても期待した程、省エネにはつながらないばかりか、却ってエネルギー消費量を増やしてしまうという事実が、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校のマシュー・コチェン(Matthew Kotchen)教授を中心とする研究グループが米経済学会の会合で発表した研究成果によって明らかとなった。

ところで,日の出(日出),日の入り(日入),昼,夜って何なんでしょうか。

まず,“日出”と“日入”は,「明治三十五年文部省告示第百六十五号」で

太陽面最上点ノ地平線ニ見ユル時刻ヲ以テ日出入時刻ト定ム

と定められています。常識的には日出から日入までが昼,日入から日出までが夜ですが,私が調べた限りでは法律的にはとくに定められてはいないようです。

“日出”は,「刑事訴訟法」第116条に登場します。

日出前,日没後には,令状に夜間でも執行することができる旨の記載がなければ,差押状又は捜索状の執行のため,人の住居又は人の看守する邸宅,建造物若しくは船舶内に入ることはできない。
2 日没前に差押状又は捜索状の執行に着手したときは,日没後でも,その処分を継続することができる。

ここで使われている“日没”は“日入”と同じなのでしょうか? また“夜間”とはいったいいつのことなのでしょうか? アイマイさがある表現です。

“日出”は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風俗営業法)第28条第4項でも,“深夜”を定義するために次のように使われています。

都道府県は,……(中略)……深夜(午前零時から日出時までの時間をいう。以下同じ。)における営業時間を制限することができる。

太陽が昇るまでは“深夜”なわけですね。

太陽が沈んだあとや太陽が昇る前の空の明るい状態が,“薄明”です。通常,太陽が地平線下何度にあるかによって次のように分けられています。

6度以内 常用薄明または市民薄明 通常の活動ができる
12度以内 航海薄明 海で水平線が見える
18度以内 天文薄明 天文観測に適さない

どうでもいいですが,風俗営業法上では“明るい深夜”という状態が存在します。

太陽が沈まないか,薄明のまま日の出を迎えるのが“白夜”です。白夜の反対が“極夜”です。気象関係者は極夜渦とか極夜ジェットとかいった用語でそれなりになじみがあるのですが,一般にはあまり使われていないようです。

白夜が国内で知られるようになったのは,1952年のヘルシンキ五輪がきっかけだったという話もあります。一方で,白夜を有名にした「知床旅情」という歌で誤用されているのは有名な話です。はるかクナシリに白夜はありません。