今から46年前の1961年の今日,次のような事故が起こりました。
AD1961/10/26 大分で350mmを超える豪雨。大分交通別大線の電車が仏崎付近でがけ崩れに巻き込まれ,31人が死亡,36人が重軽傷
この日,大分では06時ごろから10mm/h,12時過ぎからは20mm/hの大雨となっていましたが,14時50分ごろ,大分市仏崎の大分交通仏崎のカーブで,乗客70数人を乗せた大分発亀川行き電車が通行中,線路横の高さ15メートルの崖が100平方メートルにわたって崩れ,電車は横倒しになって乗客は電車もろとも生き埋めになりました。この事故で31人が死亡,36人が重軽傷を負いました。
国鉄日豊本線が豪雨で不通になっていたのと,大雨のために下校時刻を切り上げた学校があったため,電車は満員に近い状態でした。
乗っていたK子(20)さんの話(1961年10月27日付毎日新聞朝刊)。
車内には立っている人も相当いました。私は運転手のすぐ右側に立っていました。海がたいへん荒れていたのでながめていたらゴーッという音がした。うしろを振り向いたらすでに電車はペチャンコ全く一瞬の出来事でした。運転手は非常に落着いていたようで乗客に「静かにして下さい。騒がないで下さい」としきりに呼びかけていましたが不気味なほど静かでしたので乗客は一瞬にして死亡,または気絶したのではないかと思います。
現在,この現場近くにお地蔵さまが立てられていたりして,ある種の心霊スポットになっているとかないとか。『日本縦断心霊スポット情報版』(日正堂,2000年)に次のようにあります。
ここ別大国道は、大分市と別府市の境目付近の国道10号線のことを言います。自然と海のきれいなマラソンコースとしても有名な道路ですが、実は地元の人の間では心霊スポットとしてもかなり有名なのです。別大国道沿いには電車が通っているのですが、30年以上前にこの場所で土砂崩れが起きて、そこを通っていた電車が巻き込まれたのです。
ここまでで内容がインチキだということがわかります。事故があった大分交通別大線は1972年に廃止になっているので,この本が発行されたころにはもちろん電車なんか通っていません。
聞くところによると,これはとあるサイトに投稿された文章をパクっただけのものらしいです。まあ,魔海の恐怖もそうですが,しょせん心霊スポットなんてものはなんの裏づけもなくウワサだけが広がっていくものでしょう。
その他の事件――。
AD1881/10/26 「OK牧場の決闘」
日本では“OK牧場”とよばれていますが,もともとはOK Corralで,牧場というよりは庭に近いそうです。まあ,日本と違って庭といっても広いんでしょうけれど。
AD1941/10/26 京都農林省賞典四歳呼馬競走(今の菊花賞)で,セントライト,日本競馬史上初の三冠馬に
当時の新聞などを見ると,“三冠”ということばが使われています。日本でも野球の三冠より古いことは確かなようです。
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大分交通別大線は現在はありませんが、日豊本線が通っています。
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インチキだという根拠の部分の意味がよくわからないんですが…