4年に一度ではない2月29日

今日は閏日。閏年は4年に一度といわれることが多いですが,正しくはそうではなく,例えば1900年や2100年は閏年ではありません。ググれば簡単にわかりますので,ここではあえて説明しないでおきます。面倒だし(笑)

ついでにいうと,旧暦(太陰太陽暦)時代には2月29日どころか2月30日もとくに珍しくはなかったのですが,これについても触れません。

ここでは2月29日に起こったできごとを3件ほど拾ってみます。

年/月/日 できごと
1772/02/29 目黒行人坂より出火,江戸を焼きつくす。明暦の大火以来の惨事。934の町,169の大名屋敷,382の寺社が焼失,死者1万4700人,行方不明4000人=目黒行人坂の火事
1936/02/29 二・二六事件の反乱部隊に対し,原隊復帰の泰勅命令。「兵に告ぐ」のラジオ放送で午後2時に反乱軍帰順。二・二六事件終結
2012/02/29 未明から関東地方で雪。積雪は河口湖24cm,宇都宮市15cm,前橋市と秩父市10cm,水戸市と横浜市4cm,東京2cmなど。このため川崎競馬場のエンプレス杯(G2)が中止,船橋オートも中止

目黒行人坂の火事 (1772年=明和九年)

明和九年二月二十九日,おそらく日本海低気圧の通過に伴う強い南西の風で土ぼこりが舞い上がる中,牛の刻(12時ごろ)目黒行人坂大円寺より出火,風に煽られて北東に燃え広がり,麻布,京橋,日本橋,神田,本郷,下谷,浅草寺延焼まで延焼しました。また夕刻,本郷丸山からも出火し,駒込,谷中,根岸まで延焼しました。合わせて長さ六里,幅一里を焼き,翌日(二月三十日!!)の未刻(14時)に鎮火しました。このとき大雨が降って風がおさまったようです。被害は,焼失町数934町,死者14700人と伝えられています。

出火の原因は,生臭坊主……というよりはどうしようもないただのごろつき長五郎(坊主名を真秀)が大円寺の和尚に破門されたことを根にもったための放火で,長五郎はこの年の六月二十一日,火あぶりの刑に処せられています。

ちなみに,長五郎を捕縛したのは時代劇で有名な火附盗賊改長谷川平蔵宣以の父,やはり火附盗賊改だった長谷川平蔵宣雄だったそうです。

写真は現在の大円寺。どうでもいいですが,ホリプロのすぐ近くです。

Image from Gyazo

二・二六事件終結 (1936年)

二・二六事件そのものにはとくに興味がないので詳しくは知りませんが,1936年2月26日の早朝,大雪の中,皇道派青年将校の一隊は……というのは真っ赤なデタラメです。詳しくは雪が降る前の二・ニ六事件 | Notenki Express 2014をご覧ください。

ついでですが,ベルリン五輪があったのもこの年です。

関東甲信地方で雪 (2012年)

47NEWS(よんななニュース)より引用します。

関東甲信で未明から雪 都心も積雪

低気圧の影響で29日、関東甲信地方は未明から広い範囲で雪となった。同日昼すぎにかけて大雪となり、東京都心でも1~2センチ積もる恐れがあるとして、気象庁は路面凍結や交通機関の乱れに注意するよう呼び掛けた。

気象庁によると、29日は低気圧が本州の南海上を東に進み、伊豆諸島付近でも別の低気圧が発生する見込み。

29日午前5時時点の積雪は、山梨県富士河口湖町で5センチ、長野県松本市沢村と埼玉県秩父市で2センチ。

3月1日朝までの24時間予想降雪量は、山梨県東部・富士五湖と神奈川県西部の山地で20センチ、関東の山沿いと甲信で15センチ、関東の平野部で10センチ。

2012/02/29 09:41 【共同通信】

当日の地上天気図です(気象庁の日々の天気図より)。

Image from Gyazo

この日のお昼ごろの東京ドームシティ前はこんな感じでした。

Image from Gyazo

雪の影響で,GⅡのエンプレス杯など川崎競馬の全レースが中止,また船橋オートも全レースが中止になりました。

このころはまだ船橋オートがあったんですねぇ……(遠い目)

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