「カー娘」ブームの中,日本選手権はじまる (2006年)

2006年3月8日,トリノ冬季五輪で俄然注目を浴びたカー娘=チーム青森が出場する日本女子カーリング選手権が,青森市スポーツ会館ではじまりました。

スポニチ(=リンク切れ)より:

チーム青森“凱旋”に立ち見出た

カーリングの第23回日本選手権女子の部は8日、青森市スポーツ会館で開幕した。トリノ五輪で7位入賞したチーム青森の“凱旋試合”とあって、報道陣や観衆が会場にあふれ、一時は入場制限が行われるほどの大盛況。注目のチーム青森は黒星スタートとなったが、12日まで行われる今大会の熱気はますます増しそうな気配だ。
外の吹雪とは対照的に会場のカーリングホールが熱気に包まれていた。午前10時の開場前に並んだファンは約130人。一番乗りは「この機会を逃したくなかった」と茨城から来たという豊崎優太さん(20)で、午前0時から会場前で順番待ち。午前2時すぎからは雨に降られたというが、疲れも見せず観戦した。

トリノ五輪の活躍で人気者となった「チーム青森」。地元青森県カーリング協会は、対応策としてパイプいすも100席以上用意し、約300席の観客席を確保していた。ところが、報道陣だけで120人を超え、テレビカメラは20台以上。平日にもかかわらず、午前11時30分の第1試合開始以降、414人の観衆が出入りし、一時は入場制限を行う事態となった。

これには、当のメンバーも驚いた。「日本でカーリングの注目度が上がったという実感が、ようやくわいてきた」と笑ったのはスキップの小野寺。サードの林は「観客席との距離が近くて緊張もしたけど、力に変えようと思いました」と表情を引き締めた。普段はこの試合会場が勤務場所の2人が「今までにないこと」と声をそろえた。

1日に青森に戻ってから、練習できたのはわずか1日。初戦はミスが相次ぎ完敗したが、2戦目は6エンドで相手をギブアップさせる圧勝だった。「五輪をピークにしていたのでもう1度(調子を)上げるのは難しいけど、五輪選手として調整しないといけない」と小野寺。「人気」を本当の「普及」につなげるための戦いは、まだまだ続く。

≪人気ぶりに驚き≫青森県協会の對馬(つしま)忠雄会長は青森後援会会長として支えてきたチーム青森の人気ぶりに、あらためて驚きの声を上げた。「活動資金として目標だった1000万円を超える協力金が集まり、まだ全国から(募金の)申し入れがある。今後はクラブチームも全国に増えるのでは」。また、来年の世界選手権代表に決まった場合、4月以降のサポート態勢についても「もう一度(後援会活動を)立ち上げなければいけない」と前向きな姿勢を見せた。
[ 2006年03月09日付 紙面記事 ]

この日の夜開かれた開会式・交歓会のようすが次のように伝えられています。

東奥日報(=リンク切れ)より:

カーリング選手ら友情の輪広げる

カーリングの街・青森から広がる友情の輪-。日本女子カーリング選手権の開会式・交歓会が8日夜、青森市のホテル青森で開かれ、選手たちは交流を深めながら、カーリングの魅力を一層全国に伝えることを誓い合った。

開会式は、青森県カーリング協会などで構成する実行委が主催。参加9チームの選手、コーチ、関係者ら約120人が参加した。

チーム青森の小野寺歩選手が「カーリングを盛り上げるために、みんなで頑張っていきましょう」と訴えた。

また、チーム青森のメンバーと常呂中の生徒がジュニアの活動の様子を話し合ったり、チーム岡山のメンバーが特産のきび団子を青森のメンバーにプレゼントする場面もあり、ふだん氷の上では真剣な表情を見せる選手たちも、交流の場では、明るく優しい表情を見せていた。

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八百屋お七のお墓の前に変死体 (1987年)【改訂版】

追分殺人事件

1987年3月8日の朝,東京・文京区の円乗寺にある八百屋お七のお墓のところで男の変死体が発見された――というのが内田康夫センセの『追分殺人事件』で描かれている2番目の事件です。

ちなみに,最初の事件は軽井沢で起こっているので私のナワバリの外です(笑)

八百屋お七についてはこのブログでも取り上げているので,次あたりをご参照ください。

これが八百屋お七のお墓です。

拡大すると,

原作では次のところに死体があったようです。

2004年に放送された女と愛とミステリー 信濃のコロンボ事件ファイル5「追分殺人事件」ではこのお堂の前あたりに死体があったことになっています。

2017年に月曜名作劇場で放送された「信濃のコロンボ4 軽井沢追分殺人事件1では,最初の写真の八百屋お七の墓の真ん前に死体があったことになっています。

原作では前日からこの日の未明にかけて雪が降っていたことになっていて,実際に気象庁の観測では7日の午後から雪になりました。降雪の深さ合計は7日が3cm,8日が2cmとなっています。

7日09時の地上天気図です。

Image from Gyazo

雪についてはどちらのドラマでもまったく触れられていません。女と愛とミステリー版では
雨が降っていたことになっています。

カップ酒を飲み終わったあと,雨を避けるように週刊誌を頭に乗せて,円乗寺のほうに走っていきました。

という高崎屋の女将さん(?)の証言もあります。

近くのおもなスポット

作品に登場するお七のお墓以外のスポットを見てみます。

本郷追分

御成街道と中山道の分岐点です。

高崎屋さん

八百屋お七のお墓のところで死んでいた男が前日の夜,酒を飲んだ店です。本郷追分にあります。

誠之小学校

小学校自体は出てきませんが,増田亞梨沙先生の勤務先です。今でもお元気でしょうか?(笑)

三叉路,丸岡邸はいずこに?

八百屋お七のお墓から100mほどのところにあるという話ですが……。

女と愛とミステリー版では,三叉路は文京区白山1丁目137,丸岡邸は文京区白山1丁目113となっています。もちろん存在しない住所です。

《参考文献》
– 内田康夫, 追分殺人事件 (双葉ノベルズ). 双葉社, 1988.
– 内田康夫, 浅見光彦のミステリー紀行 – ミステリーへの熱き想い〈番外編2〉 (光文社文庫). 光文社, 1996

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  1. 初回放送時の番組案内などには「軽井沢追分殺人事件」のサブタイトルはありませんでした。公式ページにも。