風船おじさんどこ行くの?

1992年11月23日,風のおだやかな琵琶湖畔から,風船おじさんが改造したひのき風呂にヘリウム風船をつけた「ファンタジー号」に乗り,米国ネバダ州のサンドマウンテンを目指して飛び立っていきました。

この飛行計画,鳴き砂の保護を訴えるという目的はともかく,やっていることがメチャクチャで,食料は1週間分だけしか積んでおらず,通信手段はなんと携帯電話! 電源もさることながら(当時の携帯電話は電池の保ちがものすごく悪かった),基地局がないところでどうやって通話するんでしょう。一説にはコードレスホンの子機だったという話もあり,いずれにしてもあまりにもズサンです。

風船おじさんは25日,宮城県の金華山沖で海上保安庁の飛行機に目撃されたのを最後に消息不明になりました。おそらく太平洋に墜落するべくして墜落し,海の藻屑と消えたのでしょう。いくらなんでもこんななんの役にも立ちそうもないオッサンを北の将軍さまが拉致するとも思えないし(笑)

元禄地震

元禄十六年十一月二十三日(グレゴリオ暦で1703年12月31日),相模トラフを震源域とする非常に強い地震が発生しました。「元禄地震」とよばれています。

1923年の「大正関東地震」と似ていることから,ひとつ前の関東地震といわれていますが,規模は元禄地震のほうが大きかったようで,マグニチュードは7.9~8.2と推定されています。

震度は神奈川県の湘南地方と房総半島南部で6強から7,東京都心で5強と推定されています。ヒューザーアパグループ耐震偽造マンションなどひとたまりもないでしょう。ビンボー人が無理してマンションなんかを買ってはいけないといういい教訓です(<そうなのか?(笑))。

房総半島や相模湾の沿岸部を中心に大津波が襲い,とくに房総半島では死者6500人以上といわれています。この津波で,1498年の「明応東海地震」の津波で流されて別の場所に再建された日蓮の誕生寺が,再び海に沈みました。

現在,(旧)天津小湊町にある誕生寺は3代目という話です。「日蓮の生まれ給いしこの御堂」は海の中です(http://www.notenki.net/location/uchida.html#id0005。また内田康夫『日蓮伝説殺人事件』参照)。