寒くて眠~いサマータイム

夏時間サマータイム)は日本では現在はもちろん採用されていませんが,敗戦後の一時期,導入されたことがあります。

1948年5月2日に“サンマータイム”という名称でスタートしました。銀座の大時計が正午過ぎまで古い時刻で鐘を鳴らしていたくらいで,
とくにトラブルはなかったようです。

夏時間2年目は1か月繰り上げて1949年4月3日からスタートしました。58年前の今日です。ところが,この日は全国的に冷え込み,
4日付の朝日新聞には

冬オーバーで花見の宴
こたつで迎えた“夏時刻”
北海道では雪まで降った

という見出しが見えます。また,同日付の毎日新聞には

三日の第一日曜はサマータイムであけた。上るはずの水銀柱が低気圧のいたずらでぐーんと下り,富士山に雪が降る,
帯広は零下九度平年より六,七度低い九州はお日様が出たのが朝七時,東京は平年より二度三分低い三度六分,
咲きそめた上野の桜もつぼみを閉じるという冬姿の夏時間初日だった。

と書かれています。

こんなこともあり,夏時間は不評で,1951年を最後に廃止されました。導入してはならんといういい教訓でしょう(笑)