えっ?新語・流行語大賞トップ10にゲリラ豪雨!?

今年の新語・流行語大賞は… 「アラフォー」「グ~!」 – 47NEWS(よんななニュース)より一部引用:

年間大賞以外のトップテンは、福田康夫前首相が辞任会見で質問した記者に答えた「あなたとは違うんです」をはじめ、「居酒屋タクシー」「蟹工船(ブーム)」「ゲリラ豪雨」「後期高齢者」「名ばかり管理職」「埋蔵金」。福田前首相は受賞を辞退した。

それで,新語・流行語大賞を見てみると,

◆ゲリラ豪雨

受賞者:株式会社ウェザーニューズ

いきなり局所的に発生する集中豪雨。予測が難しいことからこう呼ばれる。正式な気象用語ではなく、1970年代にはすでに新聞等で使われていたが、近年の豪雨の多発によりマスコミではすっかり定着した。

とあります。ウェザーニューズがつくったことばでもないのに不思議な話です。あの会社は宣伝が上手いだけで実態はアレなのは知る人ぞ知る話ですが。

ところで,ゲリラ豪雨が最初に使われたのは,σ(^^;)が調べた限りでは1969年8月12日付の朝日新聞朝刊です。

“ゲリラ豪雨”北アを襲う

濁流どっと山ろくへ 長野側 旅館や工場も流失

入善町で千戸浸水 富山側 機動隊員も立往生

翌13日にはベトナム戦争モドキの見出しが。

ゲリラ豪雨のホコ先どこへ

37度線中心に出没 短期決戦,なお抵抗か

救助や復旧もなかなか進まず。13日夕刊:

もどかしい救助・復旧 ゲリラ豪雨禍

作業阻む泥土・巨岩 乏しい器材で細々と 福島県金山町

7~12日にかけての大雨で,死・不明41,負傷83,家屋損壊608,浸水34360,耕地被害20564haなどの被害が出ています。

このように,他人の屍を踏み台にして受賞した流行語大賞トップテンということで。


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えっ?新語・流行語大賞トップ10にゲリラ豪雨!?

今年の新語・流行語大賞は… 「アラフォー」「グ〜!」 – 47NEWS(よんななニュース)より一部引用:

年間大賞以外のトップテンは、福田康夫前首相が辞任会見で質問した記者に答えた「あなたとは違うんです」をはじめ、「居酒屋タクシー」「蟹工船(ブーム)」「ゲリラ豪雨」「後期高齢者」「名ばかり管理職」「埋蔵金」。福田前首相は受賞を辞退した。

それで,新語・流行語大賞を見てみると,

◆ゲリラ豪雨
受賞者:株式会社ウェザーニューズ

いきなり局所的に発生する集中豪雨。予測が難しいことからこう呼ばれる。正式な気象用語ではなく、1970年代にはすでに新聞等で使われていたが、近年の豪雨の多発によりマスコミではすっかり定着した。

とあります。ウェザーニューズがつくったことばでもないのに不思議な話です。あの会社は宣伝が上手いだけで実態はアレなのは知る人ぞ知る話ですが。

ところで,ゲリラ豪雨が最初に使われたのは,σ(^^;)が調べた限りでは1969年8月12日付の朝日新聞朝刊です。

“ゲリラ豪雨”北アを襲う
濁流どっと山ろくへ 長野側 旅館や工場も流失
入善町で千戸浸水 富山側 機動隊員も立往生

翌13日にはベトナム戦争モドキの見出しが。

ゲリラ豪雨のホコ先どこへ
37度線中心に出没 短期決戦,なお抵抗か

救助や復旧もなかなか進まず。13日夕刊:

もどかしい救助・復旧 ゲリラ豪雨禍
作業阻む泥土・巨岩 乏しい器材で細々と 福島県金山町

7〜12日にかけての大雨で,死・不明41,負傷83,家屋損壊608,浸水34360,耕地被害20564haなどの被害が出ています。

このように,他人の屍を踏み台にして受賞した流行語大賞トップテンということで。

津軽にはホントに“七つの雪”が降るのか?

新沼謙治さんが歌った「津軽恋女」(1987年)の中に

♪津軽には七つの 雪が降るとか
こな雪 つぶ雪 わた雪 ざらめ雪
みず雪 かた雪 春待つ氷雪

という歌詞があります。

この“七つの雪”の出典が太宰治『津軽』であることはよく知られています。その『津軽』では,巻頭に「津軽の雪」としてこの“七つの雪”が並べて書いてあり(ただし順序は“こな雪,つぶ雪,わた雪,みづ雪,かた雪,ざらめ雪,こほり雪”),最後に「東奥年鑑より」とあります。

その『東奥年鑑』(1941年)を見てみると,「積雪ノ種類ノ名稱」として次のように説明されています(ほぼ原文のまま。ちなみに,国会図書館ではこの書物は破損防止のために複写禁止なので,人力複写です(笑))

こなゆき 濕氣の少い輕い雪で息を吹きかけると粒子が容易に飛散する
つぶゆき 粒状の雪(霰を含む)の積つたもの
わたゆき 根雪初頭及び最盛期の表層に最も普通に見られる綿状の積雪で餘り硬くないもの
みづゆき 水分の多い雪が積つたもの又は日射暖氣の爲積雪が水分を多く含む樣になつたもの
かたゆき 積雪が種々の原因の下に硬くなつたもので根雪最盛期以降下層に普通に見られるもの
ざらめゆき 雪粒子が再結晶を繰返し粒子が肉眼で認められる程度になつたもの
こほりゆき みづゆき,ざらめゆきが氷結して硬くなり氷に近い状態になつたもの

つまり“七つの雪”は降ってくる雪ではないのです。

『東奥年鑑』をよく見ると,続いて「降雪ノ種類ノ名稱」として次の4つが挙げられています。

こなゆき,つぶゆき,わたゆき,みづゆき

おわかりでしょう。ほんとうは津軽には四つの雪しか降らないのです(笑)

〜能天気Express 2006/11/29〜