チェーンメールで放射線のデマ拡大
という見出しの記事が,2011年5月16日付の読売新聞朝刊に載りました。
福島第一原発の事故に関連して,千葉県の柏,松戸,流山と,埼玉県の三郷の計4市で,飛び地のように放射線の観測数値が高くなる「ホットスポット」が発生しているといううわさがチェーンメールやツイッター,ネット掲示板などで広がっている。
文部科学省原子力災害対策支援本部は「千葉と埼玉で測定されている数値は平常値と変わらない」としており,日本データ通信協会迷惑メール相談センターは「公的機関や報道機関などの根拠のある情報を確認してほしい」と注意を呼びかけている。(以下略)
これこそが悪質なデマ記事だったことは今さらいうまでもないでしょう。
読売新聞は次のようないい訳にもならない“いい訳”はしましたが,“お詫びと訂正”はしていません。
東大が公開していた柏キャンパスの空間放射線量(地上1メートル)は、3月21日に毎時0・80マイクロ・シーベルトに達していた。後に国が定めた除染基準の毎時0・23マイクロ・シーベルト以上(同)よりは高いが、原発事故との関係が不明確で、紙面化は見送った。
市民や研究者が測定した線量をインターネットで発信し始めると、住民に不安が広がった。本紙は県や市に取材したが、行政は東葛地域で測定しておらず、情報はなかった。
こうした中、本紙5月16日付朝刊「震災掲示板」に、「チェーンメールで放射線のデマ拡大」との記事が載った。文部科学省の指摘などを引用し、柏市などで放射線量が高いといううわさは根拠がないとして警鐘を鳴らす内容だった。ただ、デマと決めつけられる根拠は乏しかった。
(2012年3月11日 読売新聞のWebニュースより)
最近では,『美味しんぼ』のせいで数百人の団体客が飯坂温泉の宿泊をキャンセルした,との福島テレビの報道にデマ疑惑が起こっています(【美味しんぼ】飯坂温泉大量キャンセルはデマだった可能性が – NAVER まとめ)。これがデマなら悪質どころの騒ぎではなく,もう立派な犯罪でしょう。