今日の土曜ワイド劇場は「監察官・羽生宗一」

今日の土曜ワイド劇場は監察官・羽生宗一,サブタイトルは“毒ハブと呼ばれる男,殺意の銃弾!!交番巡査発砲事件に疑惑あり!!迷子の子ネコちゃんの秘密…”でいいのかな?

もともと捜査畑ではない監察官がメインになる2時間サスペンスは珍しく,最近では2013年12月18日に放送された水曜ミステリー9「嫌われ監察官 音無一六~警察内部調査の鬼~」くらいではないでしょうか。

その監察官・羽生宗一を演じるのは中村梅雀さん。梅雀さん主演の土曜ワイド劇場といえば弁護士森江春策の事件シリーズ(第1作のみ“弁護士・森江春策の裁判員法廷”)がありましたが,第3作が2011年10月29日に放送されたっきりです。もう終わってしまったのでしょうか。

「監察官・羽生宗一」のあらすじ

テレビ朝日|土曜ワイド劇場より:

警察庁キャリア組採用の上原和也(渡辺大)は、警視庁警務部監察官補佐に配属された。監察官とは、警察内部を監視する、いわば警察の中の警察。「かなりのエリートコースだ」と意気込んで監察官室に向かったところ、突然、部屋にいた女性警察官に怒鳴られてビックリする。彼女によると、昨夜、東京・世田谷で交番巡査による発砲事案があり、すでに上原の上司である監察官は負傷した巡査の入院先に向かっているという。監察官の名前をたずねる上原に、女性は「毒ハブだ」と答える。

急いで病院に向かい、監察官を探し出した上原。その監察官こそ羽生宗一(中村梅雀)、陰で“毒ハブ”とよばれる、アクの強い人物だった。そして先ほど監察官室にいた女性は、デスクの戸川良子警部(戸田恵子)とわかる。警察官として輝かしいスタートを切ったはずが、個性の強い上司たちを前に、暗澹たる気持ちになる上原…。
羽生と上原は、入院中の武藤正彦巡査(蟹江一平)に発砲の様子を聴取する。武藤は―昨日深夜、地下駐車場で車上荒らしをする男を発見。ナイフで向かってきたその男・渡辺昇一(吉川拳生)に、2度の警告を発した上で発砲したという。1発目は空に向けて、そして2発目は手首を狙ったが、ナイフで腕を切りつけられていたため手元が固定できず、心臓を直撃してしまったようだった。結果、渡辺は即死していた。
話を聴き終わった上原は適正な発砲だと感じるが、どうやら羽生は疑いを持ったようだ。「狙いが外れたか、あるいは心臓を狙ったか、だ」。

その後、武藤の所属する世田谷中央署で、彼の上司から話を聴く、羽生たち。署長の今井純(東根作寿英)はキャリア組で、福岡県警の次期部長職が内定しており、副署長の野崎三郎(石丸謙二郎)はなんとか今井を無事に送り出そうとしているのが見え見えだった。
さらに、羽生と上原は、車の持ち主であるデザイナー・原田祐介(河相我聞)にも話を聴く。羽生は、渡辺の名前を聞いた瞬間、原田が仕事の手を止めたのが気にかかる…。

そんな中、今井から武藤に対して“警視総監賞”が申請された。武藤は、身体を張って車上荒らし事件を解決し、地域の安全を守ったというのだ。だが、羽生は調査はまだ終わっていない、と納得しない…。そこへ、羽生を名指しした謎の電話がかかってきた。その男は、「武藤は、男を狙って撃ったんだ」と羽生に告げる。この発砲事案には裏がある――。そう確信した羽生たちは、本格的な捜査を開始するが…!?

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慶大生と心中した令孃の死體盜まる

タイトルは1932年5月11日付東京朝日新聞夕刊の見出しから。

慶大生と心中した令孃の死體盜まる
假埋葬中竒怪な亊件

ちなみに同日の読売新聞夕刊の見出しは

情死した令孃の死體を盜み去る
大磯心中の怪亊件

事件の発端は,1932年5月9日に大磯駅裏の坂田山で男女の心中と思われる死体が発見されたことです。男性は慶應大の制服姿で,女性は錦紗の和服姿で死んでいました。

当時の新聞を見ていると心中事件はとくに珍しくはなく,これだけだったらさほど注目されることもなかったでしょう。実際,例えば東京朝日新聞の第一報の見出しは小さく,となりの

母子心中で死んだ妻を追って自殺
川崎怪死體身許判る

のほうがはるかに目立ちます。

ところが翌10日になって女性の死体が夜のうちに盗まれていたことがわかり,猟奇事件として注目を集めることになります。ここから先は私の守備範囲からはずれますので,坂田山心中事件 – Wikipediaとか坂田山心中事件(事件史探求)などをご覧ください。

実はこの事件の後日談的な話を心霊現象的なこわい話を扱った本で見たことがあるようなおぼえがあるのですが,何だったかなぁ……。

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井の頭公園に他殺死体!!

1994年5月10日の深夜,井の頭公園で週刊誌記者の他殺死体が発見されました。(内田康夫『幸福の手紙』)

この作品が出版されたのは1994年8月でしたが,同年4月に井の頭公園バラバラ殺人事件が起こっており,『浅見光彦のミステリー紀行第7集』によるとやはりこの事件を多少参考にしたようです。

幸福の手紙は今のところ1度も2時間サスペンスドラマ化されていません。理由はわかりませんが,“捜査中”の事件と似たような事件が出てくるからなのかもしれません。

ちなみに,井の頭公園バラバラ殺人事件は犯人が見つからないまま2009年4月23日に公訴時効が成立しています。

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