今日の土曜ワイド劇場は温泉㊙大作戦16,サブタイトルは「鹿児島県指宿の天然砂蒸し温泉!7年熟成された鰹節でとる究極の出汁20年間の恩讐を秘めた薩摩切子!?殺人事件に翻弄された美人若女将の跡継奮闘記」。
2004年にはじまったこのシリーズももう16作目になるんですね。
サブタイトルは古きよき時代の2時間サスペンスのパターンを踏襲しています。ストーリーのパターンもはじめのうちはそうだったんですが,第8作以降必ずしもそうとはいえなくなりました。かつてのいい意味でのワンパターンについては,明日の土曜ワイド劇場は温泉(秘)大作戦(13) | Notenki Express 2014などをご覧ください。
第1回からの舞台は次のとおりです。
回 | 放送日 | 舞台 | 前回の指示 |
---|---|---|---|
1 | 20040221 | 静岡県 東伊豆 稲取温泉 旅館あさひな(*) | — |
2 | 20050115 | 大分県 九重 筋湯温泉 九重悠々亭 | 別府温泉 |
3 | 20060415 | 北海道 松前温泉 温泉旅館矢野 | 函館・湯の川温泉 |
4 | 20070721 | 石川県 能登輪島温泉 ホテル高州園 | 加賀温泉郷 |
5 | 20080119 | 山口県 長門湯本温泉 西京 | 下関 |
6 | 20080816 | 三重県 鳥羽市 慶泉 | 三重県 |
7 | 20090221 | 富山県 大牧温泉 大牧温泉観光旅館 | 大牧温泉 |
8 | 20091205 | 徳島県 鳴門温泉 ルネッサンスリゾート・ナルト | 鳴門温泉 |
9 | 20100327 | 宮城県 気仙沼市 気仙沼プラザホテル | 宮城県気仙沼 |
10 | 20110820 | 青森県 浅虫温泉 海扇閣,南部屋 | 青森県の浅虫温泉 |
11 | 20120310 | 和歌山県 南紀勝浦温泉 ホテル浦島 | 和歌山県南紀勝浦温泉 |
12 | 20130112 | 北海道 洞爺湖温泉 洞爺サンパレス | 北海道洞爺湖 |
13 | 20140329 | 宮城県 秋保温泉 ホテル瑞鳳 | “仙台の奥座敷”秋保温泉 |
14 | 20140816 | 岩手県 安比高原 ホテル安比グランド | 岩手県安比高原温泉 |
15 | 20150328 | 島根県 玉造温泉 ホテル玉泉 | 島根県玉造温泉 |
16 | 20151024 | 鹿児島県 指宿温泉 白水館 | 鹿児島県は指宿温泉 |
“前回の指示”というのは,エンディングで社長が指示する次の舞台です。はじめのころは違っていたのですが,第7作あたりから一致するようになりました。
(*)は仮名の旅館です。実は2作目以降すべて実名です。唯一の仮名である第1作の旅館あさひなの舞台となった旅館は検索すれば簡単にわかるので,ここには書きません。
第1作だけどうして仮名なのかは本当のところはわかりませんが,まだシリーズの趣旨が定着していなかったこと,旅館の職員が犯人であることなどが理由なのではないでしょうか1。
さて,今回舞台となる白水館では,もちろん次のように歓迎ムードです。
前回も書きましたが,このドラマの舞台になれば最初から最後まで旅館の施設やサービスを詳しく取り上げてもらえ,まわりの名所や歴史,名物なんかも紹介してくれるので,いい宣伝になります。殺人事件が起こるといっても,このシリーズでは旅館の中で殺人が起こったり料理に毒が仕込まれたりしたことは一度もないので,旅館の名にキズがつくことはありません。
さらに,死体発見現場などはロケ地めぐりあるいは聖地巡礼のかっこうの対象になりそうです。もっとも,ドラマ上はすぐ近くとして扱われていても実際にはかなり遠いこともあります(例えば第2作の筋湯温泉と佐賀関,第13作の秋保と松島など)
なお,白水館は2013年5月4日放送の土曜ワイド劇場「温泉若おかみの殺人推理25 鹿児島指宿~フルムーン旅行連続殺人 茶会の夜に疑惑の客たち!!満月が作った犯罪トリック!?」でも舞台になっています。他にも舞台になっているかもしれません。
温泉㊙大作戦(16)のあらすじ
テレビ朝日|土曜ワイド劇場より引用:
温泉宿の仕掛け人として全国を飛び回る星野さつき(森口瑤子)たち城ノ内コンサルティングの今回のクライアントは、鹿児島県指宿にある温泉旅館『白水館』。社長の泉康太郎(林与一)は、温泉旅館そのものが日本の美を伝える芸術品であるべきという考えを持ち、収集した美術品を館内に展示するなど、おもてなしの一環として広く宿泊客に提供している。しかし、次期社長候補の娘の華(小沢真珠)はまったくの正反対。海外生活が長かったせいか“おもてなし”や“わびさび”などは非合理的だと理解を示さず、人員整理やコスト削減を独善的に進めるため従業員から不信を買っていた。さつきの任務は、その華の社長教育だ。
次期社長候補はもう一人。支配人の新田修司(阿南健治)は長年、社長の右腕として働き従業員からも信頼を置かれている。そんな二人が、植木職人の織部茂(林和義)の処遇をめぐって激しく対立する。華は、酒飲みで遅刻が絶えない織部を一存で解雇。新田は、「白水館の暗い過去を暴いて潰してやる!」と息巻く織部が何をしてくるかわからないと、恨みを買うような華の行いを厳しくたしなめるが…。
翌朝、その織部が剪定ばさみで胸を一突きにされた遺体で発見される。織部の捨て台詞「白水館の暗い過去」が気になったさつきは、事件の詳細とともに言葉の意味を調べるよう岩田幸平(村田雄浩)に依頼する。
一方、島慎之介(東幹久)は、客から繰り返し要望が寄せられている、20年前に白水館で出されていた椀物の再現に取り組む。食材を求めてかつお節工場を訪ねた慎之介は、7年物のかつお節を扱うラーメン屋の向山茜(菜葉菜)と出会う。
その頃、華宛に心当たりのない人物から薩摩切子の贈り物が届く。送り主は東野咲子(中村ひろみ)。切子は『竜宮伝説』をモチーフにした高価な代物だった。それを目にした康太郎、新田、そして喫茶コーナーのママ、田村瑞穂(萩尾みどり)までが顔色を変える。狼狽を懸命に隠しつつ、康太郎は華とさつきに口止めを指示するが…。
その夜、白水館は華が始めた格安のツアー客であふれかえる。コスト削減を掲げる華の方針で、常に人員不足の状態にある調理場やフロントは大わらわ。命じるだけの華に対して、テキパキと実務をこなす新田への従業員からの信頼はますますアップする。そんな中、板長が怪我をし、包丁が握れなくなってしまう。調理場スタッフは過剰労働が原因だと考え、集団ストを画策。華の社長候補辞退を要求する。さすがの華も、これには気持ちがふさぐ。さつきはそんな華と華の行きつけのラーメン店に出かける。向山五郎(綿引勝彦)が作る味わい深いスープになぜか懐かしさを感じるという華。そこに偶然、慎之介がやってくる。五郎は慎之介が昼間出会った茜の父だったのだ。五郎の味を口にした慎之介は…。
その頃、白水館で竜宮伝説の切子盗難と康太郎襲撃事件が発生する?
そういえば
- 大手デベロッパーのグローバル開発……第4作以降まったく出てきません。どうなったんでしょう? 2人も殺人犯が出ているような会社ですから,推して知るべしなのでしょうかねえ……。
- 割烹たいら……閉店したんでしょうか?
- 桜井恵美さん……お元気なんでしょうか?
以上,あの人は今でした。
- ただし,職員が犯人だったケースはもう1回あります。 ↩