ホントは恐い「アテンションプリーズ」

アテンションプリーズは1970年にTBS系列で放送されたドラマ「アテンションプリーズ」の主題歌。作詞:岩谷時子,作曲・編曲:三沢郷,歌:ザ・バーズ。

ドラマの内容について書きたいことがないこともないですが,そんなにハッキリおぼえているわけではないのでここでは触れません。興味のあるかたはググってみてください。
もっとも,なにしろ古いドラマな上に最近は再放送もほとんどされていないようなので,それほど情報は出てこないと思います。

聞くと前向きになる感じがする単純にいい曲です。最近の“主題歌”にはこういう曲はめったにありませんねぇ。訳のわからん歌も多いし。

ただ,実はかなり恐い歌なんです。

♪陽に光り展ける波を 今私は見る
アテンション・プリーズ
アテンション・プリーズ
揺れ動く愛の雲間を ひとすじに
つづく私のエアルート エアルート
恋人はここにもいないかもしれない
でも私は飛ぶ 私は飛ぶ
私は飛ぶ 飛ぶの

1番の歌詞にはとくに恐いところはありません。テレビ版は1番しかないので,テレビを見ていて恐さを感じた人はひとりもいないでしょう。

ところが,レコード版にある2番はいきなりの恐怖です。

♪朝やけの花粉を浴びて 今私は着く
アテンション・プリーズ
アテンション・プリーズ
・・・

花粉を浴びるんですよ!!

1970年ごろは,おそらく花粉症はまだそれほど一般化していなかったと思われるので,こんな表現でもよかったのでしょうねぇ。

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

とびだせヤクルトスワローズ ~昭和のうた~

今ではまったくといっていいほどプロ野球に興味がありませんが,かつてはある球団を応援していたこともありました。そんなに熱心というわけではなかったですけどね。

そのチームは,なんとヤクルトスワローズ!!

文化放送のナイター中継で,スワローズが勝つと流れたのがとびだせヤクルトスワローズでした。

1975年東芝EMI。作詞:菅野さほ子,作曲:鈴木淳,編曲:竜崎孝路,歌:松岡弘。JASRACのデータベースではアーティスト名がスワローズ応援隊になっています。

菅野さほ子というのは星野哲郎さんのペンネームで,Wikipediaによると「星野が日本クラウンと専属契約を結んでいたため他社で仕事をする際に使用していたもの」だそうです。

最初のうちは誰が歌っているとかそういった情報はまったく知らなかったのですが,たまたま熱心なスワローズファンに,松岡弘だよ,と教えてもらいました。

松岡弘――そう,スワローズのかつての大エースです。

通算成績191勝190敗41セーブ。残念ながら200勝は達成できませんでしたが,スワローズのような弱小チームにいての191勝はどこかの常勝チームにいてのギリギリ200勝なんかよりはるかに価値が高いと思います。

松岡弘といえばなんといっても1978年の日本シリーズですね。2勝2セーブの大活躍は今では伝説でしょう。

のちに「新・とびだせヤクルトスワローズ」が出ましたが,この歌はやはり松岡弘さんじゃないとねぇ……。

ブログランキング・にほんブログ村へ

古都の旅 ~昭和のうた~

1980年1~3月にTBS系列で放送された花王愛の劇場「古都」の主題歌。作詞:木下龍太郎,作曲:平尾昌晃,歌:芹洋子

(京都)北山の美しい自然を彷彿とさせるような,ゆったりとしたいい曲です。でも,紹介しようにも動画がない……。以前はあったんですけどね。うたまっぷなどの歌詞サイトにもありません。ただ,この曲が収録されている芹洋子さんのベストアルバムがありますので,興味のあるかたはそちらでお聞きください。公立図書館にあったりすることもあります。

『古都』は川端康成の小説で,何度も映画化やドラマ化がされていて,そのひとつが花王愛の劇場の「古都」です。主演は岡江久美子さんで,双子の姉妹,佐田千重子・苗子の2役でした。もちろん若いです。

10数年前にホームドラマチャンネルでたまたま観たのですが,ドラマ自体が面白かったかといえば,とくに面白いわけではなかったです。それでもなんとなく見続けていたのは「古都の旅」のおかげだったような感じです。

ホームドラマチャンネルで「古都」を見た2,3年後,土曜ワイド劇場をつぶしてドラマスペシャル「古都」が放送されました。主演は上戸彩。今となってはほとんどおぼえいませんが,たまたまmixi日記に感想的なものを書いてあるので,引用しておきます。花王愛の劇場版や「古都の旅」にもちょっと触れています。

今日の「土曜ワイド劇場」は何だろうと思っていたら,今日はドラマスペシャルとやらで中止,「古都」をやっていました。あの主演女優には無理があると思いつつ,最後まで見てしまいました(笑)

「古都」といえば,大昔,岡江久美子主演の連続ドラマがありました。もちろんσ(^^;)はそのときに見たわけではなく,つい2~3年前スカパー!のホームドラマチャンネルで見たのですが,今日の“上戸古都”はそれとは別ものといっていいほどストーリーが違っていました。原作にはどちらが近いのかは知りませんが。読む気もないし(笑)

昔の“岡江古都”は波瀾万丈の末にハッピーエンドで終わるというストーリーでした。ただ,今のドラマにはないゆったり感がありました。連続と単発を比較してもしょうがないかも知れませんが,σ(^^;)的には“岡江古都”のほうがよかったと思います。

ちなみに,“岡江古都”は芹洋子さんの「古都の旅」というテーマソングが絶品でした。

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへ

春には花の下で ~昭和のうた~

春には花の下で」でググったらいきなりこんな動画が出てきたんですが,いったい何なんでしょう(笑)?

これから紹介しようとしている「春には花の下で」は,作詞:山川啓介,作曲:芥川也寸志,歌:五堂新太郎。1977年にワーナー・パイオニアから発売されました。

なんと,「天は我々を見放した……」で有名な映画「八甲田山」のイメージソングです。つまり上の動画とまんざら無関係ではありません。

イメージソングなので,映画のストーリーとは直接関係はありません。やるせない愛の心象を白い雪地獄に投影しているような歌です。

ただ,1番~2番はいいのですが,3番が気持ち悪いです。

おれの死ぬ日が もしも春なら
桜の下に 埋《うず》めておくれ
次の春には 花になって
おまえの髪に 落ちて行《ゆ》けるように
そっと大地に 帰って行《ゆ》こう

“もしも”つきではあるとしても,おまえに取り憑いてやるぞー!!と宣言しているようなもので,いわれたほうはたまらなく不気味だと思います。

桜の木の下に死体のまま埋まっていてくれよ……と思ってしまいます。

おそらく西行法師の有名なあの歌と梶井基次郎氏の『桜の樹の下には』へのオマージュと思われますが,ちょっとね……。しかも西行法師は反魂の秘術の使い手(?)でしたからね。

五堂新太郎さんは今ではほとんど知られていませんが,「八甲田山 オリジナル・サウンドトラック」の解説書によると,当時は「中年の新人」と話題をまいたシンガーソングライターだったそうです。ちなみに,この歌の歌手を決めるオーディジョンにはあの子門真人さんも参加したとのことです。

残念ながら歌を載せることはできないので,ここでは映画「八甲田山」の予告編を貼っておきます。「天は我々を見放した……」のシーンもあります。

なお,「八甲田山」の史実についてはこのブログでも取り上げていますので,よかったらお読みください。若干古いですが。

にほんブログ村 環境ブログ 天気・気象学へ

故郷は地球 ~昭和のうた~

1971~1972年に放送された特撮テレビ番組シルバー仮面の主題歌。ウルトラマンに同じサブタイトルの回がありますが,関係ありません。そもそも“歌”ではないですし。

この手のヒーローもののOPにしては珍しく勇壮感や悲壮感がまったくなく,もの悲しさしかない歌です。シルバー仮面を含む兄妹たちの境遇から来ているのかもしれません。

淋しいときには呼んでみる
兄よ 妹よ 弟よ

2番は

シルバー仮面は 旅行く仮面
帰る家なし 親もなし

ここまでいうか的な……。しかし,これだけではありません。3番は

シルバー仮面 戦う仮面
燃える正義の 銀の色

これまでとは打って変わってかっこいい出だしなのですが……,

シルバージャンプは つむじ風

は若干意味不明。そして

シルバーキックは 命がけ

そうか,命がけなんだぁ。そこまでして……。ウルトラマンが命がけでスペシウム光線を撃っていたとか,初代仮面ライダーが命がけでライダーキックを放っていたとかという話は,聞いたことがありません。シルバー仮面だけかもしれません。兄妹たちを守るために命がけでシルバーキックを放っていたのでしょう。

シルバー仮面 - Wikipediaによると,

主題歌の歌詞に存在する「シルバーキック」は、ピューマ星人とゴルゴン星人を倒してはいるものの、映像では特に必殺技として描写されているわけではない。

とのことです。命がけなので,そうそう何発も撃てなかったのでしょう。

最終回では主要メンバーが宇宙に旅立ちます。快獣ブースカもそうでした。古くは海底人8823でも誰かが宇宙に飛び立ちました。ミラーマンは2次元の世界に旅立ち,ダイヤモンド・アイは中東に旅立っていきます。最終回で新たな世界に旅立つ――というパターンの作品はけっこうありました。最近のは知りませんが。

「シルバー仮面」は10年くらい前に確かファミリー劇場でまとめ放送されたときに全回録画してDVDに焼いた……と思っていたのですが,見つからない。おそらく何らかの理由で焼かずにHDから消したのか,焼いたDVDはあるのに記録にないのか,どちらかだと思います。後者ならいいんですけどね。ただ,もう1回全編を観たい作品かどうかは微妙です。

《参考》:
[1]「シルバー仮面」, Wikipedia. 18-8月-2019.

にほんブログ村 環境ブログ 天気・気象学へ

燃える雲 ~昭和のうた~

写真はイメージです(笑)

大昔「燃える雲」という映画がありました。

燃える雲 | 映画-Movie Walkerによると,1967年製作,監督は野村孝となっています。

航空検察官という架空のプロフェッショナルの活躍(?)を描いた映画で,渡哲也高橋英樹二谷英明宍戸錠十朱幸代などそうそうたる俳優が出演しています。しかもみんな若い。当たり前ですが。

10年ほど前,確かファミリー劇場だったかで放送されたのをたまたま見たのですが,いやあ,ストーリーがかなりブッ飛んでいます。クライマックスで流れる「赤とんぼ」がいやが上にも雰囲気を盛り下げます。

しかしもっとスゴいのは主題歌。タイトルは映画と同じ「燃える雲」。滝田順作詞,伊達政男作曲。主演の渡哲也が歌っています。

めったにない壊れっぷりです(笑) とくに2番の

山がじゃまなら 吹き飛ばせ
雲がじゃまなら 吹き飛ばせ

とかねぇ~。雲はともかく,山を吹き飛ばすって……。その昔,宇宙戦艦ヤマトのパロディで,ヤマトが地球帰還の軌道にはいるときに減速できなくなって波動砲で地球をブッ飛ばすというのがありましたが。

今ではほとんど知る人もなく,私もたまたまテレビで見なかったら知ることもなかった歌だと思いますが,昭和の時代にこんな歌もあったということをメモしておきます。

ブログランキング・にほんブログ村へ

北信濃絶唱 ~昭和のうた~

1972年1月~3月(実質2か月間)に放送された花王愛の劇場「北信濃絶唱」の主題歌です。歌は野路由紀子さん。作詞:西沢裕子,作曲:渡辺岳夫。西沢裕子さんはドラマの原作者でもあります。

テレビバージョンはこちら。ドラマの冒頭の一部もはいっています。

ドラマはざっと次のようなストーリーです。北信濃絶唱|ドラマ・時代劇|TBS CS[TBSチャンネル]より:

日本アルプスの山々に囲われ、千曲川が流れる北信濃に生まれ育った北上圭子(島かおり)は、アルバイトの花の配達途中に、東京から来た画家志望の青年・笹村英二(大林隆介)と知り合った。圭子には、最近祖父の久造(河野秋武)と芸者をしている姉の幹子(藤田佳子)との争いが悩みの種だった。幹子には5年前に別れた愛人の子章太(小山渚)という子供がいたが、新しい愛人が出来たためこのところ外泊することが多く、それが久造の怒りをかっていた。圭子には悲しい愛に生きる幹子の心も分かるし、久造の怒りも納得でき、それだけにかえってつらかった。英二は素朴で明るい反面、こうした悩み事をかかえながら生きる圭子の姿に何度か接しているうちに、いつしか圭子が忘れられぬ存在になっていった。そしてある日、家に帰らぬ母・幹子をしたって家出をし迷子になった章太を、英二が助け出したことから、英二と圭子の仲が急速に近くなっていった。やがて2人は愛し合うようになるが、様々な障害が立ちはだかる…。

北信濃の戸倉・上山田温泉が舞台。

私はこのドラマをまったく見たことがありません。ストーリーも引用以上のことは知りません。

歌のイメージやストーリー,ドラマのタイトルなどから想像すると,最後は残念ながら心中するんでしょうね。

TBSチャンネルやTBSチャンネル2で放送されるようなことがあれば見てみたいとは思いますが,悲劇が嫌い(とくに心中モノは大嫌い)な私にとっては怖いもの見たさに近いかもしれません。

にほんブログ村 テレビブログ 推理・サスペンスドラマへブログランキング・にほんブログ村へ