海保のヤラセ訓練で犠牲者

今晩,LIMIT OF LOVE 海猿(リミ猿)のテレビ放送があります。

σ(^^;)の好きな映画だったりするんですが,ツッコミどころも満載で,いろいろ楽しませてもらえます。ツッコミの一部については当ブログの史上最大・最悪の海難事故発生!! | Notenki Express 2014をご覧下さい。

海猿シリーズはいうまでもなく海上保安庁の潜水士の活躍を描いた映画・ドラマで,とくにリミ猿はその色が強く,北尾隊長の「こちら十管機動救難隊,潜水許可をお願いします」からはじまる救助シーンは海保の宣伝のための映画といっても過言ではないでしょう。でも,あのシーン好きなんですけどね(笑)

さて,偶然にも55年前の今日,海保がとんでもないことをやらかしました。

1953年8月09日12時25分ごろ,海上保安庁の“訓練中”のヘリが海水浴客でにぎわう由比ヶ浜の沖合50mを超低空で旋回中に海水浴中の客のまっただ中に墜落,ヘリの4人は無事でしたが,下敷きとなった海水浴客の2人が死亡,11人程度が重軽傷を負うという事故が起こりました。

“救助活動の訓練”のため超低空でホバリングしていたヘリコプターの足に何人かのバカがぶら下がったためバランスを崩した――というのが墜落の直接の原因で,これだけを見れば一部のDQNが招いた事故といえないこともないのですが,実はこの“訓練”なるものは新聞社の依頼で行なった,撮影のための一種のヤラセ訓練でした。

昔の軍隊ならいざ知らず,ふつうならわざわざ人がわんさかいるところを選んで訓練などするはずがありません。

ヘリには水着の女性が乗っており,その女性が“救出”されるところを撮影するつもりだったようです。

どこの新聞社の依頼だったかは当時のどの新聞にも書いてないのですが,表現のしかたを見ると,読売か毎日のどちらかだったと思われます。

ちなみにちょうどこのころ,湘南海岸では片瀬東浜海岸を中心に「モモ切り魔」による被害が発生していました。これについては片瀬海岸モモ切り魔 | Notenki Express 2014をどうぞ。

また,同じ年,次のような事件も発生しています。

七日午前二時三十分ころ藤沢市片瀬西浜海岸の暗ヤミで西浜海水浴場バンガロー村の東京都墨田区寺島町四の一〇九専大生川村陽介君(二二)ら六,七名と同白バラ海の家の海水浴客二十六,七名がけんか,学生側には地元青年団が助勢,五十数人の乱闘騒ぎとなり川村君は左背部をアイクチのようなもので刺され,三週間の負傷。
(8月7日付読売夕刊)
※実名は仮名にしてあります

このほかにも「三名,十人に殴らる」「少年三人で殴る」というような暴力沙汰も報じられており,当時の湘南海岸がどういうところだったかが想像できます。上で一部のDQNがウンヌンと書きましたが,DQNの一部がウンヌンと書き直したほうがいいのかも知れません。

今もあんまり変わってなさそうですねえ……。

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[2019/08/09] はてなタグの削除ほか。