明日の土曜ワイド劇場は「温泉(秘)大作戦(7) 絶景雪景色!!秘境の一軒宿と合掌造り、氷見の寒ブリ食べ尽くし!連続殺人に巻き込まれた師弟愛の悲劇」です。
「温泉(秘)大作戦」は今では私のいちばん好きなシリーズになりました。典型的なお気楽ミステリーです。
最初と最後に必ず断崖(または断崖モドキ)が出てきます。初期の2時間ミステリーでよく見たようなシーンです。その後の展開も含めて,パターンがだいたい次のように決まっています。
- 断崖で殺人が起こる
- “温泉宿の仕掛け人”星野さつき(森口瑤子),森田梢(高樹マリア)(第3作までは桜井恵美(星野有香)),島慎之介(東幹久)の3人が経営を立て直す旅館に到着。情報収集のため経験ありの中途採用のふつうの職員として働きはじめる
- その旅館の重要人物(女将,社長,支配人など)が殺人の重要参考人として連行される
- 別の温泉に行っている元刑事の“第4の仕掛け人”岩田幸平(村田雄浩)が社長の指示で現地に到着し“捜査”を開始。
- この前後,第4の仕掛け人が入浴中のところに女性2人(星野さつきと桜井恵美,または星野さつきと森田梢)がはいってきて,キャーッ!! ちなみに,森田梢って元AV女優なんですが(笑)
- 拘留されていた重要参考人が証拠不十分で戻ってくる
- それをキッカケに3人が身分を明かし,星野さつきの鶴の一声で“建て直し作戦”開始
- この間いろいろあって犯人逮捕または自首。場所は断崖。犯人はいったんは断崖から飛び下り自殺をしようとするが阻止される
- 慎之介の創作料理が板長に認められる
- 立て直しが成功し,旅館の経営が軌道に乗る
- ドラマの前半に伏線のあるほのぼの系エピソードの続き
- 城ノ内社長(野際陽子)が旅館に登場。仕掛け人に次の舞台を指示し「えー,また休みなしですかあ(;_;)??」で終了
レギュラーの行動パターンもほぼ決まっていて,社長が岩田に指示を出すとき岩田は全然関係のない温泉にはいっているし,岩田が最初の報告に来るときは社長は割烹「たいら」で現在建て直し中の温泉の名物料理を食べています。また,さつきは必ず「10年前からの帳簿を見せてください」と10年前からにこだわっています。これは10年前まで銀行に勤めていたことと関係があるのかも知れません。
最後の社長の指示と実際に放送される次の舞台が違うのもお決まりで,第2作別府温泉→筋湯温泉,第3作湯の川温泉→松前温泉,第4作加賀温泉郷→能登輪島温泉,第5作下関→長門湯本温泉,第6作三重県→伊勢志摩というように,なぜか近くの別の温泉に舞台が変わっていたんですが(第6作は違うとまではいえないかも),今回はじめて指示と舞台が大牧温泉に完全に一致しています。
というわけで,今回の舞台は大牧温泉。
船でしか行けない秘湯中の秘湯といわれる割にはけっこうミステリーの舞台になっています。密室がつくりやすいせいかもしれませんが。
その中でも,小京都ミステリー(25)「越中落人伝説殺人事件〜ダムの底に沈んだ村の男たちが次々と死んでいく」がよかったなあ。ちなみに小京都ミステリーでは,シリーズ第1作に当たる「小京都連続殺人事件」にも大牧温泉が登場しています。