大電柱将棋倒し(1910年)

1910年3月15日,大陸から進んできた低気圧が発達しながら日本海を北東に進んでいきました。東京は午前中から南よりの風が吹き荒れ,最大風速は「五十九粁七」に達しました。

この風の影響で,四谷区中町2丁目の学習院跡に建てられた東京鉄道の電柱が倒れ,それに送電線が引きずられて電柱が次々に倒れていき,合わせて9本が倒れました。たまたま通りかかった荷馬車が何台かこの倒壊に巻き込まれ,馬が数頭負傷したようです(うち1頭はかなりの重傷)。

電柱倒壊の他には,次のような被害があったようです。

  • 浅草田中町で納屋が吹き飛ばされて隣家の池に落ちた。
  • 浅草山谷町で憲兵屯所の板塀が吹き倒された。
  • 本郷区駒込千駄木林町で建築中の2階建て家屋が吹き倒されて木っ端微塵に。