大分県宇目町轟《ととろ》にその名もととろというバス停があります。昔からあったようですが,名前が「ととろ」である上に,雨の中サツキがメイを背負ってお父さんの帰りを待っていた「稲荷前」バス停に雰囲気が似ているというので,有名になりました。
さて,2004年8月28日09時,カロリン諸島の東に台風18号が発生しました。その後ゆっくりと西北西~北西に進み,日本列島に近づいてきます。
そして9月5日17時半ごろ沖縄本島付近を通過,7日09時半ごろ長崎市付近に上陸しました。
平成16年 台風第18号に関する情報 第73号 平成16年9月7日09時40分 気象庁予報部発表 (見出し) 台風第18号の中心は、7日9時半頃に長崎市付近に上陸しました。 (本文) なし。
この台風18号の強風によって,ととろバス停が吹き倒されてしまいました。
宇目町轟(ととろ)地区の「ととろの里」で、台風18号のため、「ととろ」バス停の待合所が倒壊した。町では建て替えを検討しているが、「ピカピカのバス停にしてもイメージが壊れるし…」と頭を悩ませている。
「ととろ」バス停は大分バスの現役のバス停。「となりのトトロ」のブームで一躍、有名になり、多くの観光客が訪れるようになった。
地区の人によると、待合所は五十年ほど前に建てられたもの。今月七日の台風18号で小屋ごと飛ばされ、ひっくり返った状態で数メートル後ろに倒れた。現在、「メイ」と「サツキ」姉妹の看板だけが雨ざらしのまま待合所の跡に立っている。
待合所は二平方メートル余りの小屋。昔懐かしい雰囲気が売り物だけに、町企画商工課は「新しい材料を使えばすぐにでも建て替えられるのだが…。イメージに合う古材がなかなか見つからず、困っています」と話している。
[大分合同新聞]
ところが意外に早く,この年の9月17日には復活しました。
台風18号で倒壊した宇目町轟(ととろ)地区の「ととろ」バス停待合所が十七日、新しい小屋に建て替えられた。
大きさは以前のものとほぼ同じ。町企画商工課によると、古い雨戸を壁に使うなど、できるだけ古材を用いたが、手に入らなかった部分は新しい木材を使用。ボランティアの協力を得て、古い雰囲気が出るような色に仕上げた。以前はトタンだった屋根は杉皮ぶきに。地区の人からも「前のよりいいわあ」と好評だ。
小屋の左右に付いていた絵も元のままだが、以前の待合所に立てられていた「トトロ」の看板は、台風で割れてしまった。「トトロがいなくなって、バス停がちょっと寂しくなっちゃったかなぁ」と町職員。[大分合同新聞]
ところで,このととろバス停,写真で見る限り“田舎”にあるというだけでアニメの「稲荷前」バス停と似ている感じはまったくしません。そもそもアニメのバス停には“待合所”はありません。もしあったら,サツキは傘を差したままメイを背負っている必要はなく,またトトロも雨の中に立っている必要がなかったわけで,トトロとの出会いも違ったものになっていたでしょう。もっとも,あのデカいトトロがバス停の中で座ってねこバスを待っているという状況は想像できませんが(笑)
このサツキとメイのトトロとの出会いがいつだったかという考察についてはサツキとメイ,トトロに会う | Notenki Express 2014をご覧ください。
この記事は「ととろ」バス停が倒壊 | 能天気Express Hyperに加筆・修正したものです。