この間の遺恨おぼえたか!!

皇極天皇四年六月十二日,飛鳥板葺宮の殿中において,中大兄皇子が突然,蘇我入鹿に「この間の遺恨おぼえたか!!」と斬りつけました。留守居役の中臣鎌足
殿中でござる
と止めにはいるふりをして中大兄に加勢して蘇我入鹿にひと太刀ふた太刀浴びせたものだから,
蘇我入鹿は抵抗することもできずその場で絶命しました。

これが世にいう乙巳のクーデターです。なんかちょっと(かなり?)
違うような気がしますが……(笑)

ちなみに,この日「是日雨下潦水溢庭」と『日本書紀』にあります。時期的に梅雨末期にあたり(ユリウス暦で645年7月10日),
飛鳥付近に集中豪雨でもあったのかもしれません。

入梅

今日は,“暦の上の入梅”です。暦をつかまえて今日から春だの今日から秋だの今日から冬だの……が好きなマスコミが,なぜか入梅についてはあまり暦をもちださないのは不思議です。

“暦の上の入梅”は八十八夜や半夏生など“雑節”といわれるもののひとつで,『理科年表』では“太陽が黄経80°を通過する日”としています。例年6月11日ごろが入梅になります。東日本あたりの実際の梅雨入りとあまり変わらないのは,もちろん偶然ではなく,それに近くなるように“暦の上の入梅”を決めたからでしょう。

江戸時代には,二十四節気の「芒種」のあとの最初の壬の日が入梅とされていました。この規則を今年にあてはめると6月7日が“暦の上の入梅”でした。