台風20号上陸,五輪施設に被害

1964年9月24日17時ごろ,台風20号Wildaが鹿児島県佐多岬付近に上陸しました。台風はその後,日向灘から四国・近畿地方,金沢市付近を経て日本海に出た後,東北地方を縦断,25日午後三陸沖へ抜けました。西日本から関東,東北南部にわたって死・不明56,負傷530,住家損壊71269,同浸水44751などの被害がありました。

1964年といえば東京五輪聖火リレーの真っ最中で,オリンピック気分も盛り上がりつつありました。代々木の選手村もすでに開村していました。こんなときに台風がやってきたわけです。

聖火リレーは一部区間を中止して被害を避けました。

東京では25日朝から強風が吹きました。選手村には補強工事を施したものの,正面ゲート・ビルで雨もり,1階屋上の換気塔が飛ぶ,入村受付所の大きなガラスの壁がこわれる,共同浴場のトタン屋根がはがれ,煙突が倒れ,窓ガラスが割れる,その他あちこちで屋根がわらや窓ガラスが壊れる,案内の標柱やゴミ箱がころがる,植えたばかりの木が根こそぎひっくり返る――などの小さな被害が続発しました。

カヌー会場の相模湖でも,競技用ポンツーンがひっくり返ったり,観客席のスタンドの一部が倒壊したりする被害がありました。

台風20号による災害に対して,フランス選手団から義援金が寄せられました。

ついでに,台風の影響かどうかはわかりませんが,築地で24日18時半ごろ,大渋滞で動かなくなった車のすぐ後ろの車が激しくクラクションを鳴らし,そのあげく車から降りていいがかりをつけました。後続に2人のそれぞれの同僚がいたからさあ大変,4人の殴り合いがはじまりました。バカはいつの時代にもいるものです。

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