雪が招いた痛ましい日曜日

1964年10月24日は東京五輪閉会式の日。
世紀の祭典が終わりを告げているその陰で,北海道には白魔の手先が……。

札幌に“白い季節”がやってきた。二十三日からぐんと冷え,二十四日朝から全市に降った雪はいったん消えたが夕刻からまた降り出し,自動車が行きかう車道や舗道の道はすぐとけて春先のよう。ぬかって足をとられたり,すべったりで,市民にとって“ユキ悩み”の悪路。(1964年10月25日付北海道新聞朝刊)

そして翌25日の朝,雪が降りしきる定山渓鉄道(定鉄)の豊平の公園下の踏切で,ほぼ満員の乗客を乗せたバスと電車が衝突,39人が重軽傷を負うという事故が起こりました。

ちなみに,この日の積雪17cmは札幌における10月の最深積雪第1位の記録となっています。