1972年7月11日にはじまった,チャンピオンのスパスキーにフィッシャーが挑戦する世界選手権(24局マッチ)の第2局が,スパスキーの先勝を受けて7月13日に行なわれました。
図は,終局の盤面です。
なんと1手も指されていませんが,白番のフィッシャーが対局会場に現われなかったためです。スパスキーの不戦勝となりました。
これでポイントは2.0-0.0となり,スパスキーが圧倒的に有利になりました。ドローを重ねていけばいいし,2局負けることができる余裕があるからです。
早くも崖っぷちに追い込まれたフィッシャー――。16日に予定されている第3局にもあらわれないのではないか……と推測する向きもあったようです。